PING ANSER アイアンは非常にミスに強く安定した高弾道が打て、しかも中空フォージドとしては最高峰の素晴らしい打感を備えています。
形状や方向性にクセもなく実際のラウンドで手痛いミスを防いでくれる、正に名器と呼ぶにふさわしい高バランスのアイアンです。
試打クラブ スペック
ロフト:32.5°(7番) シャフト:AWT Sフレックス
シャフト重量:108g 長さ:36.75inch (カタログ値)
ライ角カラーコード:レッド
※PINGは新品購入時に各スペックを注文できるので数値はあくまで参考とお考え下さい。
●構えた印象
構えると同年式のiシリーズと比較して明らかに大きなヘッドサイズになっていますが、ギリギリ「大きすぎてヘッドを返しにくい」という感じはありません。
ピンのGシリーズアイアンは縦方向に長いルックスな上にグースもきついので、正直私は構えにくいのですが、このANSERはグースも抑えめで構えやすく仕上がっています。
トップブレードは厚めでこの辺りは好みが別れそうですが、iシリーズも同様なのでPINGのクラブ共通のデザインとなっています。
●試打開始
打ってみるとボールの高さは高弾道で、しかも試打してすぐから繰り返し安定して高さが出ます。
中空構造ということもあるでしょうが、多少芯が上下にずれてもしっかりボールが上がり、距離もブレない優しさには非常に驚かされます。
方向性は程よい捕まりでほぼストレート、若干グースがあるのですが全くフックする気配はなく、これも安定してストレートが打てます。
この安定性はラウンドでの大きなミスを防いでくれるだけでなく、しっかりグリーンを捉えることも可能にし、アイアンでスコアを崩している方には貢献度大のクラブと言えるでしょう。
●操作性
操作性は左右は多少コントロールが可能ですが、高低の打ち分け幅はそれほど広くないと感じました。
しかしこれはミスへの優しさを考えると十分な範囲とも言え、もう少し操作性が欲しい方はiシリーズをチョイスすべきでしょう。
上下のミスを防ぎながらコースなりに素直に攻める方なら、このANSERはベストマッチのクラブです。
●打感と音
打感は中空とは思えない素晴らしく柔らかいもので、複合素材のフォージドアイアンの中ではずば抜けた気持ち良さです。
中空なので当たり前ですが、単一素材のフォージドと比べると若干芯の厚みを希薄に感じますが、柔らかさに関しては全く劣りません。
この寛容性、ボールの上がりを備えながらこの打感は、ちょっと他にはない別格の存在で、このANSERを名器にしている所以でしょう。
音は静かで硬さや弾き感のない、非常にシックで大人な音で、こちらも好印象。
とにかくこの打感は見かけたらぜひ打って感じて頂きたいものです。
●シャフト
シャフトはPINGオリジナルスチールのAWTで、重量が108gとNS950よりちょっと重めです。
ヘッドスピード40m/sの方でも体力が普通にあれば十分振り切れる重量で、むしろボールの安定に大きく貢献してくれるはずです。
NS950と同じ中調子ですがNSより若干硬め、走り感も抑えめなので、本来ならボールはNSより上がりにくくなるところですが、ヘッド性能でそれをカバーしてくれるので、重さによるスイング安定の恩恵だけを受けられます。
NSに慣れていると初めは少ししんどく感じるかもしれませんが、すぐに慣れるでしょう。
いずれにせよ非常にヘッドにマッチした重量とコンセプトのシャフトと言えます。
●総評
この実戦向きの安定性をハイレベルで持ちながら素晴らしい打感を持ち、名器と言われる理由をしっかりと感じられる試打となりました。
方向性もクセがないので、スライサー、フッカーの方問わず使えますし、シャフトとのマッチングも良くHS40m/sでも何ら問題なく振ることができます。
中古価格も手頃なのでぜひ試して頂きたい、私も久し振りに「欲しい!」と感じた素晴らしいアイアンです。
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PING ANSER アイアン(2010)