シニア向けと思っていたら大間違いでした。
ヘッドスピードは普通だけどしっかりクラブを振れる平均的な体力のプレーヤーが飛ばすには、むしろこういったクラブの方が良いのでは?と感じました。
シニア向けクラブは軽い上に極端に捕まりが良く、平均的な体力の方が打つと不安定クラブになってしまいます。
ところがこのグローレ Fはシニアの方ではなく、そんな普通の人が飛ばすのにぴったりでした。
試打クラブ スペック
10° シャフト:GL3300(S)純正シャフト
重量: 294g 長さ:46inch(カタログ値)
構えてみると
白ということもありますが「大きいな」と感じさせる後方に伸びた丸型の形状です。
長尺なこともあってシャープに振り抜くというより、ゆったりしっかり振ることをイメージさせるルックスですね。
このクラブを手にするプレーヤーのスイングを考えると、非常にマッチしたものとなっています。
フェースアングルはストレートから若干クローズな見た目ですが、決して構えにくいものではありません。
むしろスライサーの方には安心感のある形状なのではないでしょうか。
またグローレシリーズおなじみのパールホワイトカラーが独特の存在感を出しており、しっかりしたクラブだ、という信頼感のようなものを抱かせてくれます。
打ってみると
弾道は低スピンの強弾道で飛んでいるというのがはっきりわかるものです。
低スピンのドライバーは球が上がらないことも多く、一定のヘッドスピードが必要になりますが、このグローレは捕まりの良さでカバーしています。
それでも叩くことを前提としているからか球は若干上がりにくいのですが、ロフトが10°、11°、12°とハイロフトが設定されているのがポイント。
普段お使いのドライバーより1段階ロフトをアップさせた方が、ロースピン強弾道が味わいながら球を上げられるので飛距離アップが期待できそうです。
初めは捕まりが良すぎることをイメージしていましたが、良い意味で裏切られました。
捕まりは程々で叩きにいってもフックすることはほとんどありません。
一方スライサーの方はしっかり捕まえる意識で振る必要があるでしょう。
しかしその方がこのドライバーの飛びを味わえますし、振ってこそこのドライバーの真価が発揮できるので、あまりイージーにボールを捕まえない方が、スライサーの方も飛びを体感できると思われます。
打感と音
打感は柔らかさのある、さすがコストがかかったクラブだな、と感じさせる優秀なものです。
日本製の重厚さと柔らかさの同居したクラブほどではありませんが、外国メーカーのクラブとしては(正確には日本専売モデルですが)打感がトップレベルにあると思います。
打音は高すぎず金属的でもないシックな音で、しっかり造られたクラブであることを感じさせる上品な音です。
シャフト
このクラブのポイントは46インチの長尺でD4という重めのバランスだということ。
柔らかめのシャフトでヘッドの重みを感じながらうまくヘッドを走らせることが、このドライバーの飛びを発揮させるポイントでしょう。
シニア向けの長尺というと軽くて振りに行くと暴れてしまうケースも多いですが、重めなバランスで安定させるという、振れるプレーヤーにマッチしたキャラクターなのがわかります。
294gと軽量の部類ですが、一般のヘッドスピードの方にはバランスもあって軽さは感じないのではないでしょうか。
むしろヘッドスピードのアップが期待できつつ安定感もあるという、絶妙な設定で、むしろ一般的な体力の成人男性の方にお勧めしたいドライバーになっています。
総評
シニア向けと言っても軽すぎや捕まり過ぎはなく、むしろ一般成人男性が飛距離を出すにはこれが一つの正解なのでは?と考えさせられるドライバーです。
飛距離を伸ばすには低スピンが有利なのは明らかですが、一方で低スピンのままボールを上げるには一定の45m/s以上のヘッドスピードが必要なのも現実です。
そこをこのグローレは長尺でヘッドを効かせるという策でカバーし、ヘッドスピード40m/s前後でも振れる294gという設定にして振り切れることを可能にしています。
またD4というバランスはシニアの方だとクラブに振られてしまう可能性があり、この点でもしっかり振れる一般的体力の成人男性の方に向いたドライバーと言えるでしょう。
もちろんスピードポケットを装備するなどミスに強いヘッドにするなど、そのアマチュアが現実的にプレイする際に大怪我をしない工夫も施されています。
久しぶりに実際のラウンドで打ってみたいドライバーを試打できました。
シニアでもアスリートでもない一般の男性の方の飛距離アップに、ぜひおススメしたいクラブです。
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