このJGRは非常に捕まりが良く高弾道が楽に打てるので、普段低弾道でグリーンに落ちても止まらないとお悩みの方にピッタリ。
飛び系より高弾道クラブの方が、実戦ではスコアに繋がるという好例のユーティリティです。
試打クラブ スペック
ロフト:23° (H4) シャフト:純正 Tour AD J16-11H
重量: 349g 長さ:39.25inch
●構えてみると
以前のモデルから捕まりの良いイメージだったので、フックフェースを予想していましたが、実際に構えてみるとセットしやすいストレートフェースでした。
形状はトゥ寄りに膨らみがあり、この点はやはり捕まりの良さをイメージさせます。
クラウンにあるラインも最初は気になるかな?と思いましたが、打っているうちに存在を忘れてしまいました。
大きさは初心者もターゲットにしている割には大きすぎず程よい大きさです。
アスリート向けモデルの小ぶりなヘッドだとしっかり当たるか不安な方や、視覚効果でクラブが長く見えて振りにくく感じる方は、ちょうど良い大きさでしょう。
●打ってみると
とにかくしっかり捕まってボールが高く上がってくれるので、弾道が低くてお悩みの方にはとても助かるクラブでしょう。
また意外だったのが極端に低スピンではないこと。
2017年のモデルが飛距離モンスターのキャッチフレーズなため、低スピンの飛距離追求モデルだと思っていましたが、良い意味で予想を裏切られました。
スピンが程よく効いており、飛距離が安定します。
左右のブレへの寛容性も高く、これは実戦で強いタイプだなと感じます。
方向性はしっかりした捕まりで右へのミスを防ぎ真っ直ぐ飛ばしてくれる上に、ボールの高さにも貢献してくれています。
特に外国メーカーのユーティリティをお使いで右へのミスが多い方にはおススメでしょう。
ただし左に引っ掛けるミスの多い方は、その捕まりの良さが仇となる可能性があるので、慎重に検討した方が良さそうです。
●打感と音
打感は柔らかめで金属的な硬さはなく好印象です。
最近多いキンキンしたユーティリティを打った後に手にすると「あれっ?」と思うほど大人しい上品な打感です。
音も非常に控えめな中音で飛ばしている感はありませんが、逆にこの方が飛ばしのクラブではなく上げて止めるクラブだという、JGRのキャラクターにマッチしていると思います。
●シャフト
今回の純正シャフトは65gで軽すぎず、ヘッドスピード40m/s台前半の方にマッチする重さです。
やはりこれくらいは重さがあった方が弾道が安定しますね。
純正にしては動きの少ない、気持ちアスリート寄りなシャフトですが、ヘッド性能の良さでボールが上がってくれます。
70g台のシャフトではボールが上がりきらない、でも50g台の純正は軽すぎ柔らかすぎでイマイチ弾道が安定しない、という方にはおススメできます。
またラウンド後半の疲れが出た時でもボールが上がるようにするためには、やはり一般成人男性の体力ならスチールより60g〜70g台のカーボンシャフトが良いと考えます。
●総評
最近の低スピンモデルは練習場や試打では一発の飛びが出て飛距離アップを期待しますが、実際のラウンドでしかもコンスタントに飛ばすには45m/s以上のヘッドスピードが必要です。
しかも低スピンはグリーンで止まりにくく、こぼれないよう高さを出すにはやはりヘッドスピードが必要になります。
このJGRはその点で飛距離アップより平均的な40m/s前後のヘッドスピードでも高さとスピンでグリーンで止まる、しかもブレが少なく安定することを重視した超実戦的なクラブです。
3Wなどのようにとにかく1ヤードでも遠くに飛ばしたいというクラブは別ですが、特にユーティリティは飛距離より狙った距離が安定して打ててグリーンで止まる、という方が確実にスコアアップに繋がるはずです。
その意味でこのJGRは、低弾道でスライスに悩むプレーヤーの救世主となるユーティリティと言って良いでしょう。
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