iシリーズは従来は中〜上級者向けですが、このi20アイアンはアベレージでも使える優しさがあり、操作性、打感も高いレベルで備えるという非常に懐の深いクラブでした。
本当に幅広い方に勧めることができ、長く付き合える名器と言って良いのではないでしょうか。
試打スペック
ロフト:33°(7I) シャフト:N.S.PRO950GH-Sフレックス ライ角カラー:黒ドット
・構えてみると
改めて見てみるとメカニカルというか入り組んでいる個性的なバックフェースですよね。
ポケット部の黒い樹脂が打感の向上に役立っているようです。
構えてみるとトップブレードが少し厚めですが、前作i15のデザインよりだいぶ洗練されシャープになった印象です。
ネックはPINGらしくグースが入っていますが、一時のGシリーズのような極端なグースではなくかなり抑えめで、セミグースと言って良いでしょう。
オフセット値は上級者向けのS56とほぼ同じです。
もちろんアスリート系の小顔フォージドアイアンのような、シャープなストレート形状が好みの方から見れば明らかなグースです。
ちなみに私はグースはかなり苦手なほうで、最初はギリギリ許せる範囲だなと感じました。
しかし打っているうちに慣れてしまったので、それ程違和感のあるクラブではないのでしょう。
ソールはセミワイドで前後のエッジに削りも入っていて抜けの良い形状のため、ダフリのミスにとても強いクラブです。
バウンスも7番で8度としっかりあって、実際のラウンドの結果を重視しているのがわかります。
この辺りはタイトリストのアイアンも共通していてアメリカメーカーらしい配慮ですね。
・弾道と方向性
当時のPINGのラインナップではiシリーズはちょっと難しめの訳ですが、このi20はとても優しいクラブになっています。
弾道は高めでボールが上がりやすく程よい捕まりと、高いミスへの寛容性があります。
捕まりが良いと言っても少し面長なフェースやトゥ側のウェイトのせいか、捕まり過ぎない絶妙のバランスです。
グースなのでオートマチックにヘッドが閉じる動きをしそうですが、決して極端ではありません。
方向性はフッカーの私が打ってちょうどストレート〜僅かにドローの範囲で、一定の操作性もあり捕まえるのはもちろん逃したりもできます。
逆にスライサーの方にとっては見た目ほど捕まえてくれるクラブではないので注意が必要でしょう。
・打感
打感はステンレスにしてはとても柔らかく、打っていて大変気持ちいいです。
もちろん軟鉄鍛造と比べるほどではありませんが、ステンレスでこの打感は素晴らしいです。
PINGはステンレスで打感を良くするのが非常に上手なメーカーですね。
また芯を外した感触がしっかりわかり、しかも外しても嫌な打感ではないのがとても良いと思います。
優しいクラブには打感がぼやけているというか、どこで打っても一緒の打感というモデルもありますからね。
スキルアップやある程度のコントロールのためにはこの打感の違いがわかるというのは重要に思います。
・まとめ
とにかく実際のラウンドで大怪我をしないミスへの強さが凝らされた、とても実戦的なアイアンです。
しかも程よい操作性と素晴らしい打感を持ち永く付き合えるクラブになっています。
PINGの提唱する優しさはわかるけどGシリーズはちょっと違和感が・・・という方にはピッタリでしょう。
初心者でも全く問題無く使えるでしょうし、むしろこれで始めたほうが楽しくプレーできてしかも長く使えるのではないでしょうか。
また中級者の方がレベルアップをしながらスコアも作れるという懐の深さもあります。
ぜひ実際のラウンドで味わって頂きたいクラブです。
シャフトはPINGオリジナルの重めのCFSスチールもありますが、ヘッドスピード40m/sだと5番が上がらず6番と飛距離が変わらない可能性があります。
HS40m/sならやはりNS PRO 950HGがボールが上がりやすくおススメです。
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PING ピン i20 アイアン NS PRO 950GH スチールPING ピン i20 アイアン CFS スチール