ロースピンの棒球で飛ばすイメージのG30ですが、このSF Tecは決して派手な飛ばし屋ではなく、安定感があり結果的にスコアが良くなるドライバーです。
また捕まりが良いとされていますが、その宣伝文句には注意が必要です。
試打クラブ スペック
ロフト:10° シャフト:TFC 390D Sフレックス
重量:313g(推定値) 長さ: (カタログ値)
●構えてみると
後方に伸びた大きな丸型ですが、マットな質感で大きすぎには感じません。
空力効果でヘッドスピードがアップするというターピュレーターの突起が最初は気になりましたが、打っているうちに慣れていきました。
むしろ芯にボールをセットするガイドにもなってくれます。
ノーマルのG30(以下G30)よりフェースはクローズということですが、決してフックフェースではありません。
あくまで結構オープンなG30に比べてなので、ほぼストレート〜若干オープンであり非常に構えやすくなっています。
G30 SF Tec(以下SF Tec)は捕まりが良いG30という宣伝文句が目についていたので、フックフェースを予想していましたが、決してそのようなことはなく癖はありません。
●打ってみると
球の高さは中弾道で、ロースピンな上に310gオーバーの重量とシャフトが硬めなのもあり、ヘッドスピードが普段の40m/sより落ちてボールが上がりきりません。
この時代のロースピンドライバーはPINGに限らずボールが上がりにくいので、ロフト設定やシャフトの重量、フレックスは見栄をはらずに優しいスペックにした方が間違いありません。
シャフトが日本メーカーや他の海外メーカーの日本仕様に比べハードなので、HS40m/sならRフレックスを選んだり、ロフト設定が12°もあるのでそちらを選んだ方が良いでしょう。
●優しさと方向性
一方でヘッド性能は、打っていてはっきりわかるほどスイートスポットが広く、少しずれたかな?と思っても真っ直ぐ打ち出した方向に飛んでいき、飛距離もバラつきません。
ここ最近で打ったドライバーの中ではトップクラスの優しさで、シャフトをしっかり合うものを選べば、ミスを減らし結果的に平均飛距離をアップできそうです。
方向性ですがドローが持ち球の私が打ってほぼストレート。
捕まりが良いとされていてもあくまでG30に比べてであり、必要以上に捕まって左に行くような球は出ないので、このSF Tecでも平均的なヘッドスピードでドローが持ち球の方や、普段ストレート弾道の方がドローを打って飛距離アップするのにマッチするでしょう。
逆にスライサーの方が安易に飛びついてしまうと右へのミスが出やすそうで注意が必要です。
●打感と音
打感はフェースの薄さと硬さを感じる、弾き飛ばすという表現がぴったりの打感です。
音はちょっと好みが分かれそうな、バチーンッという弾き感の強い炸裂音です。
使ううちに慣れそうな範囲ではありますが、中低音や爽快感のある音が好みの方は初めは気になるかもしれません。
●シャフト
試打したクラブに差してあったTFC 390Dは元々G30の標準シャフトで、Sフレックスだと59gと若干重め、トルクは4.9ですがG30の重いヘッドを振り抜きやすいよう手元側に重心を持ってきてあるので、数字以上に硬く感じます。
このためHS40m/sでボールを上げるならやはりRフレックスを選びたいところです。
Rならシャフト重量が53gでクラブ総重量は310gを切り、トルクも5.9なのでしなりが生まれボールを上げることができそうです。
また本来SF Tecの標準シャフトであるLT 50Dは、R2フレックスでクラブ総重量304gなので、そちらも気になります。
よくしなる先調子とのことなので、コントロールが出来る人はさらに飛距離アップが期待できるでしょうし、捕まりはこちらの方がもっと良さそうです
ただ弾道の安定を重視するなら手元に重さがあるTFC 390Dで、Rフレックスを選んだ方が良いでしょう。
●総評
とにかく優しいヘッドで弾道が安定するドライバーです。
試打クラブのシャフトがハードだったのでぶっ飛びは確認できませんでしたが、そのことよりも打点のズレへの寛容性の高さが強く印象に残りました。
またG30で真価を発揮するにはその重量を思い切り叩けるパワーが必要ですが、このSF Tecは適したシャフトを選べば高い直進性でミスを減らし、平均的な体力でも安定して飛ばせそうです。
G30のようなぶっ飛びの派手さはありませんが、スコアに貢献するのはこういった安定感の高いクラブのはず。
ティーショットのミスを減らし飛距離をもうひと伸びさせたいフッカーの方に、ぜひおススメします。
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