タイトリストの新しいアイアンのラインナップであるAP3は、見事な形状と優しさでアスリートへのステップアップに最適なタイトリストらしいアイアンになっていました。
試打スペック 7番 シャフト:N.S.PRO 950GH(Sフレックス)
ロフト:30° 重さ:412g 長さ:37inch (カタログ値)
●構えてみると
大きさはAP2とAP1のちょうど中間くらいの大きさで、いかにも優しいモデル、という感じではありません。
むしろアイアンにシャープさが欲しい方にとっては、優しさを兼ね備えたモデルとしては絶妙な大きさで、大きすぎたりグースが気になったりすることはありません。
またトップブレードが厚すぎることもないので、アスリート志向のタイトリストらしいシェイプは十分に持っていると言えます。
反面、大きさや形状に安心感が欲しい方にとってはちょっと緊張感のあるモデルかもしれないので、そういう方にはAP1が用意されています。
このAP3は初心者モデルを卒業してこれからステップアップしたい方や、AP2よりもう少し気楽にラウンドしたい中級者の方にとってはベストマッチな形状と言えます。
●打ってみると
打ってみると非常にボールが上がりやすく、しかも明らかにAP2より飛んでいます。
低スピンで飛距離は出るけどグリーンに止めにくい点を、高さでグリーンを捉えるクラブであることがわかります。
弾きの良いフェースとストロングロフトの相乗効果で飛距離アップが期待できますが、高さもしっかり出ることで実戦でのスコアメイクも考慮しているのはさすがです。
方向性はAP2と比べると若干捕まりが良く、ドローが持ち球の私がそのまま打つと若干左目に行きますが決して極端ではなく、傾向を分かっていれば意図した方向に打ち出せる範囲です。
ただ捕まりが良いと言ってもそこはタイトリストですから、重度のスライサーを完治させる程ではないので注意しましょう。
AP1よりは捕まりが抑えめなので、AP1だと意図せず左フックが出てしまうけどAP2だと捕まえきれない、という方には打って付けです。
●最大の特徴はミスへの強さ
このクラブの最大の特徴がミスへの強さで、打点がずれたな、と思っても何食わぬ顔で真っ直ぐ飛んでいくボールを見るとちょっと呆気に取られます。
中空構造のメリットではありますが、この手の他社のクラブは極端にグースだったりユーティリティかのようにバックフェース側が厚かったりしますが、外観や構えに癖がない形状で、このずば抜けたミスへの強さはちょっと他には見当たりません。
直進性が非常に高い分操作性はそれほど高くはありませんが、直線的にシンプルにコースを攻めるタイプのこのクラブに、突然意図しないミスが飛び出すほどの高い操作性は必要ないでしょう。
ミスをフォローしてもらいたいけど形にもこだわりたい、という方はこれ一択ではないでしょうか。
●打感と音
打感は弾き感のある軽快な打感で柔らかさも少し感じますから、構造を考えればかなり健闘しているでしょう。
しかも芯を外した時の嫌な感触はなくしつつミスはしっかり伝えてくれるので、ステップアップにも貢献してくれるはずです。
もう少し厚みが欲しい気もしますが、そこは上達してAP2などで味わえ、ということなのでしょう。
音はAP1に似た軽めの音で、打感と一致しており違和感はありません。
●総評
AP2ではハードでAP1ではグースやヘッドの大きさが気になる、という方にうって付けのクラブです。
程よい捕まりと高いミスへの寛容性を持ちながら、見事に構えやすく美しいシェイプはタイトリストのこだわりが満載と言えます。
アベレージモデルからアスリート志向へのステップアップとして、非常にオススメできるクラブです。
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