高弾道でグリーンを捉えることができる実践的なクラブです。
捕まりの良さも抜群でスライサーの方におススメです。
2017モデルとの比較もお伝えします。
試打クラブ スペック
ロフト:25度 シャフト:日本仕様純正TM5-216 フレックス:S
長さ:39.75インチ ライ角:58.5度(以上カタログ値) 重量:350〜355g(推定)
●構えてみると
ヘッドはスタンダードな黒一色で2017年モデルの白黒ツートンと比較すると若干大きめに見えます。
ヘッド体積が2016は112cc、2017が106ccなので数値的にも少しこちらの方が大きめです。
しかし大きさ以上に違いが感じられるのが形状で、こちらの2016は少し丸めのスタンダードな形になっており、一方の2017はツートンの影響かトゥ〜ヒールにかけて細長くシャープに見えます。
ここは完全に好みの部類ですが、2017の細長形状だとヘッドを返しにくく(実際打つとそんなことはありませんが)スライスしてしまいそうな印象を持ってしまう方は、この2016の丸型のスタンダード形状の方がお勧めです。
●弾道と方向性
弾道は非常に高くボールの捕まりが良く、この点は2017と同様です。
スピンが少なめなので高さでグリーンに止めようという意図もあるのでしょう。
また方向性は捕まりが良く右へのミスを軽減してくれるでしょう。
しっかり捕まえ高弾道というスライサーの方には特に安心感のあるクラブになっていて、この点でも2017と同様です。
一方フッカーの方には少しチーピンの危険性をはらんだクラブと言えそうです。
このモデルが特にというより、捕まりの強いユーティリティというクラブ特性をこのM2も備えているという印象です。
ただ打点がズレるミスには非常に強く打ち出した方向にそのまま真っ直ぐ飛んでいきます。
特に打点の下側へのズレに強いソールに刻まれた溝=スピードポケットの効果も相まって、スライサーの方なら実戦で非常に優しくプレイできるクラブと言えそうです。
●打感と音
打感は非常に球離れが速く硬い金属的なもので、テーラーメイドらしくない打感です。
いかにも弾いている感触でフェースに乗っているのも一瞬だと感じます。
また芯を食っているのか外しているのかイマイチわかりにくい感触です。
音と飛びでわかるので良いのですが、感触でもわかりたい方には少し物足りない点になりそうです。
直進性の高さ、ミスヒットの寛容性は非常に高いので、このぼやけた打感は仕方の無い部分でしょうが、承知の上で購入した方が良いでしょう。
音は高めの金属的な音でカンっと弾き感のある、薄いフェースで弾いているちょっと好みが分かれそうな音です。
打感、音とも他社のぶっ飛び系に多い類になっており、決して珍しいものではありませんが、従来のテーラーメイドのクラブに慣れた方からすると「あれっ?」と違和感を感じるでしょう。
●シャフト
日本仕様の純正は50g台のシャフトなのでクラブの総重量も350gと軽量です。
先が少し走り気味のシャフトで、ボールが上がりやすいのもこのシャフト効果もあるでしょう。
距離も出やすくボールの捕まりやすさにも貢献しているシャフトですが、スイングが安定していない方はちょっと暴れ気味になるかもしれません。
ヘッドスピードが40m/s以上ある方はもう少し重めな方が安定しそうですが、純正ではその重量帯のシャフトがありません。
直進性やボールの上がり方は気に入ったけど方向が定まらないという方は、球数は少ないですがカスタムシャフトに交換された中古を探すと良いでしょう。
ちなみにFUBUKI K60-Sもあったので打ってみましたが、こちらの方がブレは少ない弾道になりました。
ボールの上がり方は純正より抑えめですが、実戦でのケガが少ないのはこちらかもしれません。
反面低スピンのクラブなので、この高さだとグリーンで止まるかな?という心配はありそうです。
●総評
スライスのミスが多く弾道が低いことにお悩みの方にお勧めのクラブです。
重量が軽めなので、ヘッドスピードが40m/s以上の方はカスタムシャフトを装着したものを選べば弾道が安定し、しっかりボールを捕まえ上げてくれてミスにも強い頼もしいユーティリティになってくれそうです。
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