タイトリストのTS2は優しさの中に強烈なぶっ飛びを持った、同社のフェアウェイウッドの集大成と言えるクラブになっていました。
アマチュアが飛ばすにはTS3よりやはりこちらと言えそうです。
試打クラブ スペック
ロフト:18°(5W) シャフト:Titleist Speeder 519 EVOLUTION Sフレックス
重量:323g 長さ:42inch (カタログ値)
●構えてみると
タイトリストにしては若干大きめで後方にストレッチした形状ですが、方向性が非常に取りやすくさすがタイトリスト!と思わずつぶやいてしまいました。
どうしても優しいフェアウェイウッドは大きめで、当てやすい安心感はあるかもしれませんが向きがぼやけるモデルが多いのも事実。
しかしこのTS2は優しいながらも構えるとピタッとターゲットを狙えるので、セットするまでもぞもぞすることなく、狙いをどこにするか?に集中できます。
この感覚は一度知ってしまうとボテッとしたクラブが非常に構えにくく感じてしまいます。
この点はタイトリストは昔から非常に上手く、上級者の方に好まれる大きな要素だと思います。
しかもこの優しめのTS2でもそれを実現している点にタイトリストの意地を感じますね。
●打ってみると
打ってみると強烈な低スピンの強いボールでグングン前に行き、高さは中弾道ですがなかなか落ちずにライナーで真っ直ぐ飛んでいきます。
これは飛んでいるな、と見た目ではっきりわかるボールですね。
ランも非常に出るため5番でもトータルでは飛距離が伸びますから、とにかく距離を稼ぎたい時や風の強い日など、用途を明確にすれば強力な武器になります。
逆にしっかりボールを上げてグリーンに収めるにはヘッドスピード45m/sは欲しいところ。
また3Wになると地面からの直打ちは厳しく、ティーショットでもドロップしてしまう可能性があるので、ヘッドスピード40m/s前後なら断然5Wがおススメで実用性があります。
捕まりが抑えめなのでボールが低めの方、右へのミスが心配なスライサーの方は、カチャカチャでフェースを捕まえる方向へ調整しましょう。
一方で左へのミスが多い方には安心感があり、特に2打目で左へのOBがある方にとってはミスを減らしてくれる可能性が高いクラブです。
ミスへの寛容性は非常に高く、アクティブ リコイル チャンネルの効果は特に下目のミスヒットに恩恵がありそうです。
打点がずれても飛距離の落ちが小さく10ヤード前後に、左右のブレもフェアウェイの中には収まりそうな範囲で、大ケガを防いでくれるフェアウェイウッドに仕上がっています。
●打感と音
打感は弾き感はあるものの柔らかさもあり、大変上品な打感です。
最近の低スピンのクラブは弾き感が強く、慣れれば違和感は無くなってくすのですが、今回のような打感も良いクラブを打つとやはりその大切さを実感します。
心地よさはもちろんですが、何より打点のズレがはっきりわかり上達には重要です。
音は溝ありのクラブとしては一般的な少し金属的な音ですが、キンキンした高めな音ではなくおとなし目で、中音耳に付く感じは全くありません。
安っぽくないのはタイトリストのこだわりでしょうか。
大変好感があって所有感ももたらしてくれます。
●シャフト
シャフトはタイトリストオリジナルのTitleist Speeder 519 EVOLUTIONです。
比較的柔らかめでカスタムのスピーダーとは違いますが、先中調子なのは同様で、この点も飛びに大きく貢献しているようです。
先中調子ということでフッカーの私は左方向への暴れを心配しましたが、方向性は安定していました。
これはヘッド自体がミスに非常に強いことを意味していると思われます。
重量を見ると50g台なので、その柔らかさと併せてヘッドスピード40m/s台前半の方にマッチするシャフトです。
しっかり捕まえる動作とシャフトのしなり戻りのタイミングが合えば、大きな飛距離アップが期待出来るシャフトと言えます。
●総評
ここ最近の低スピン飛距離アップクラブの、タイトリストの集大成のクラブで、その飛距離性能は過去のラインナップを含め最も高いフェアウェイウッドでしょう。
しかも構えやすさはしっかり継承され、打感も妥協が無く長く付き合えるクラブです。
優しさの中にもタイトリストのアスリート志向はしっかりあるので、ヘッドスピード40m/s台の方は5W、あるいは16.5°のロフトチョイスがおススメです。
またボールを捕まえる点に心配がある方はカチャカチャでしっかり調整すれば、そのぶっ飛びを発揮してくれます。
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